中野剛志 橋下徹が推進する道州制の正体をやさしく暴露!経団連や小池百合子による独裁化の手口!

経団連の道州制案の正体

道州というのは、都道府県をはるかに大きい単位に、そこに落とすというわけです。

そこで、たとえば経団連の道州制の案とかだと、落とされるものは、教育、インフラ整備、労働政策、農業、福祉、社会保障、防災、災害対応とかまあいろいろあるわけですが、大森先生は、こんな大事な業務を全部地方に下ろしている国なんていったいどこにあるんですかというふうに呆れておられます。

それから道州制で言うと州っていうのは、日本で実現すると例えば関西州とかだと2000万人という規模なんですけど、これは普通世界で見るとだいたい一国レベル規模なんですね。

だから日本っていうと、都道府県っていうのは非常に、なんか細分化された小さい規模なんで、もっと大くくりにしたた方がいいっていう議論があるんですね。

だから道州制っていうわけですけど、都道府県、日本の都道府県って地方自治体の規模としては小さいように見えるんですが、国際比較で見ると十分にでかいんですね、それは人口が多いからです。

例えば経団連も、九州7県、九州が、人口が2005年で1335万人、これに対してオランダが1633万人ということで、九州とオランダがだいたい同じくらいだと自分で言ってるんですね。

どういうわけだか、だからオランダみたいな商業の中心地になるんだとわけのわからない結論が導かれているんですど、地方自治を重視するのであれば、このオランダ一国のレベルになる行政単位っていうので、ちょっとそれは自治には無理なんですね。

だから地方を活性化したい、地方の多様性を大事にしたい、で国を小さくしたいとか言っておきながら、地方の自治体を国レベルにしてオランダと同じくらいにすると。

だから中央集権、ある意味中央集権ですよね、オランダを参考にして中央集権にする、地方分権にする、ダッチなんだよ、みたいな。

申し訳ありません、病気なんです僕は、真面目にやります。

だから、とてもじゃないけど州レベルでは自治は無理です。

肥大化し監視できなくなる地方行政

じゃあ自治はどうするかと道州制の案では市町村は残すってことになってるんですね。

では都道府県が今やってる業務はどうするのか、そこは当然市町村に下すことになります。

だとすると当然都道府県が今やってる業務を市町村に下ろすということになったら、市町村の市役所がでっかくなるし、行政の単位もやっぱり大きくせざるを得なくなってきますよね。

そうすると今度は市町村が大きく、多分なるでしょう。

つまり平成の大合併みたいな、市町村の大合併っていうのをせざるを得なくなってくるわけですね。

そうすると、小規模の農山漁村というのはおそらく消滅していってしまうだろうというふうにいわれています。

そうすると、自治はもう無理で、さっき申し上げた、地方の政府を肥大化させて、地方の政府に権限を下ろすのならば、地方官僚の行政を監視する住民が必要で、その住民っていうのは常に監視してるっていうので、共同体の一員として、そこに俺の街だからっていう意識も強く監視をしていく、参加していくっていうことが必要なんですが、

住民の関心は及ばなくなるでしょうね、市町村でも及ばなくなるし、まして関西州が2000万人、首都圏のあたりは関東だと3500万人で、一国レベルでですよね、

そんなレベルの州の行政をどうやって監視するんですかと。

道州制による地方の切り捨て

それからその州が、でっかい州がどうやって小さな村とか町のニーズに応えるんですか。

自分の、しかも国会議員の選挙区は、その州とかの単位よりもはるかに小さいわけですよね。

そうすると、自分の選挙区のニーズを吸い上げて、それを州政府に陳情しようとしたって、自分の行政範囲よりもはるかに小さいところからの陳情なんていうのは、州の政府はいちいち聞くわけがないわけで、とてもじゃないけども地方の声なんてのは届かなくなると。

これ結局だから、経団連が推進している、あるいは構造改革派がみんな道州制って言ってることからもわかるように、地方を切り捨てていく、自治なんて考えてなくて、一番儲かるところにみんなが集まってくれば、もう田舎の廃れてるとのかどうでもいいじゃないかって、効率化すればいいんだということです。

二重行政は悪なのか?

二重行政だから、そういうのを廃止しようとかそういうことなんですけど、だけど住民自治で、細かい、多様な、重なり合うニーズに応えようとすると、いろんな層で行政が、いろんな目配り気配りをする必要がある。

そうするとどうしても二重とか三重とかになるんですね、そうすると非効率になる。

非効率な民主主義と効率的な独裁主義

言い換えると、民主主義っていうのは大変非効率なものなわけですよ。

選挙活動が見てください、大変非効率ですね。

ある意味、民主主義とか自治とか綺麗事を言うのは簡単ですが、本当にやろうとすると何度も話し合いを重ねる、コンセンサスを重ねる、いろんな各方面からいろんな議論を粘り強くやる、きわめて非効率なんですよ。

効率なのはトップダウンで独裁で決めちゃうことですね。

これは効率的ですがこれは民主主義じゃない。

だから住民自治とか地方の声を聞けっていうことを、そういう民主的な声を大事にしたいのであれば、どうしても効率性というのは犠牲にならざるを得ない。

ところがどういうわけだか、道州制を推進する人たちは効率化の方なんですね。

こちらの記事も一緒によく読まれています。

最後にフォローをお願いします。最新情報をお届けします。

コメントを残す