【伝える技術】池上彰に学ぶ わかりやすく伝える技術

日本一わかりやすく説明してくれる解説者といえば、多くの方が、池上彰さんの名前をあげるのではないでしょうか。

池上彰さんの凄さは、難しい話を、わかりやすく伝えてくれるところにあります。

今まで興味を持てなかったような政治や社会の問題に、多くの国民の目を向けさせた功績は、非常に大きいものだと言えるでしょう。

池上彰さんの解説は、なぜ、こんなにわかりやすいのでしょうか?

そこで本日は、池上彰さんの分かりやすい説明の技術についてご紹介させて頂きます。

冒頭につかみを入れる

池上彰さんの解説には、最初に「つかみ」が入っている事が分かります。

「これからどのような話をするのか?」「話にどれくらいの時間を要するのか?」というような、これから話していく概要を伝えておくわけですね。

これにより、聞き手も聞く準備を整えることが出来ます。

例えば、

「日本、そして世界はなぜこれほどまでに、混迷を深めているのでしょうか。そもそも世の中はどう回っているのか、それを知るために、経済学の基礎を、これから一時間かけて、一緒に学んでいきましょう。」

といった感じですね。

この「掴み」のことを、池上彰さんは、「話の地図を渡す」と、表現しています。

地図があれば、どの場所のどの事を話し、どの方向に向かっているのか、迷う事がなくなるというわけですね。

質問を随時受け付ける

池上彰さんの口ぐせに、「いい質問ですね!」というフレーズがありますよね。

「くだらない質問じゃないか?」と不安に思っている聞き手にとって、池上さんの「いい質問ですね!」というフレーズは、安心感と喜びの感情を与えます。

人は、分からない点が一つでもあると、その事が気になってしまい、後の内容が頭に入ってこなくなってしまいます。

安心して質問できる雰囲気があれば、聞き手は、積極的に話を聞くようになるというわけですね。

自分の言葉と相手の言葉

池上彰さんの解説は、常に聞き手が分かる言葉で、話そうとしている事が分かります。

テレビ番組であれば、ひな壇のゲストが分かる言葉で、大学での講義であれば、大学の学生が分かる言葉で、子供であれば、子供の分かる言葉で、といったように、聞き手のレベルに応じて、使う言葉を臨機応変に変化させています。

分からない言葉があると、聞き手の思考が止まってしまいます。

分かりやすい解説のためには、自分の言葉ではなく、聞き手の言葉で話す事が重要です。

大学教授や専門家の話が分かりにくいのは、彼らの言葉が、聞き手言葉でないからに他なりません。

専門用語を使えば、専門家からは、スゴいと言われるかもしれません。

ですが、多くは専門家ではないため、専門用語の1つ1つで意味が分からなくなり、次第に話に興味を失ってしまいます。

誰に向けて話しているのかを、意識することが大切です。

聞き手の立場に立って考える事が、聞き手の言葉で話す秘訣だということですね。

完全な理解

理解したと思っても、いざ誰かに解説しようとすると、分かりにくい説明になったり、うまく説明出来なかったり、という経験をした事はないでしょうか?

池上彰さんの解説がわかりやすいのは、解説する内容を、完全に理解しているからに他なりません。

理解しているかどうかの判断は、他人に説明できるかどうかで判断出来ます。

人に教える事によって、いかに自分が理解できていなかったという事を、伺い知ることが出来ます。

また、人に教える事によって、自分の理解を深まる効果も得られます。

弟や妹に勉強を教える兄や姉が賢くなるのは、その事が要因です。

さらに、情報の全体像が完全に頭に入れば、無駄な情報を自分で省く事が出来るようになります。

無駄な情報を省くことが出来れば、説明は、更にわかりやすくなるというわけです。

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