誰でも一度は経験する、初恋のドキドキするあまい気持ち…
人はなぜ、ときめきを感じてしまうのでしょうか?
目次
人がときめきを感じる理由
人間がときめきを感じる所は、報酬系といって、脳の奥深くにある哺乳類の脳の部分にあります。
動物的な脳の部分です。
ここが、自分にとって快い刺激かどうかを見分けていて、快い刺激があると反応します。
反応している時に、自分の気持ちとしては「ときめいている」という事になります。
ときめきの記憶
ときめくという事は「この刺激があるとときめくぞ」とどこかで覚える必要があります。
海馬から記憶に蓄えられて、
「甘いものを食べたらときめくぞ」
であるとか
「この匂いを嗅ぐとときめくぞ」
であるとか
「この人の顔を見るとときめくぞ」
といった刺激を記憶して、その刺激の方に行こうとする行動が、強化されるのです。
なぜときめくを好むのか?
なぜときめく刺激の方に行こうとするのかというと、ときめきを感じた時、普段は抑えている前頭前皮質という、より一段高い人間の脳と呼ばれる部分が、一瞬麻痺をするのです。
お酒を飲んだ時も、この前頭前皮質が麻痺をします。
麻痺すると、普段であれば、
「こんな事言ってはいけないな」
「こんな事やってはいけないな」
と抑えていた事を、やってしまうようになるのです。
お酒で失敗してしまうのもこの事が原因です。
つまり、脳のブレーキが利かなくなるという事なのです。
脳のブレーキが切れなければならない時
この脳のブレーキが、切れなければならない時があります。
それが、子孫を残さなければならない時です。
子孫を残さなければならない時には、社会性や、自分の個体を守らなければならないと、言っている場合では無くなります。
そんな事は度外視して、種の保存の為に動かなければなりません。
そのため、一旦その社会性の部分をOFFするのです。
このOFFする機能が「恋愛」なのです。
ときめきを感じて、
「もう社会性なんてどうでもいい」
といって、駆け落ちとかしたりする人などもいますが、脳を麻痺させて子供を作ろうとしているというわけなのです。
初恋のときめき
初恋のときめきも、根っこは同じです。
ときめきを感じられない個体と、ときめきを感じられる個体の2種類がいたら、どきめきを感じられる個体の方が、子孫を残せる確率が高いですよね。
ときめきを感じられない個体の方が子孫を残せない
そうすると、ときめきを感じない個体は、今、生き残っていないという事になります。
小学校6年生の女の子や男の子が、ときめきを感じていたとしても、根っこには、子孫を残したいという人間の本能が働いているのです。
動物を含め、有性生殖を行ない、脳で制御している生物なら、みんなに共通する事なのです。
「ときめく」というとてもロマンティックな話を、合理的に語ると、このような生々しい話になってしまうというわけです。
ロマンチックの必要性
このロマンティックな気持ちになって、
「もう考える事なんてどうでもいいや」
という雰囲気になるのが、脳の合理的な部分を麻痺させる、大事なところと言えるのです。
動物もときめきを感じているのか?
動物も人間同様に、初恋の時のようなときめきを感じているのかというと、その可能性が高いと考えられます。
自分が「今ときめいているな」とモニターするのは外側の脳の部分です。
そのため、動物だと、今のトキメキをモニターする事は出来ないと思います。
動物には外側の脳の部分が無い事が多いですから。
ただ、動物は欲望のままに行動していると、考えるのが自然です。
イケメンなのにモテないのはなぜ?
イケメンで、デートまでは出来ても結婚までは至らないという人が沢山いらっしゃいます。
これは、女性側がやはり見抜いていて、
「この人は子供を作る相手としてはいいけど、結婚相手として長く過ごすのは嫌だわ」
と判断されてしまっているタイプの男性です。
どういう人がそう思われるかというと、いわゆるイケメンで仕事も出来るのですが、細かい嘘を沢山つくタイプの男性です。
「あの時はこう言っていたのに、今は言っている事が違う」
といった感じですね。
要するに、
「浮気をしている」
という事なんですね。
排卵期の女性は、こういったタイプの男性を好む傾向にあります。
つまり、女性が「だめんず」がいいと思いがちな、子供を作れる相手を選んでしまう時期なのです。
ですが、後々よく考えてみると、「やっぱりこの男性は選べない」という結論を出すというわけなのです。
そういった理由から、モテるのに結婚に向かないという男性がいるという事のなのです。
排卵期の女性が選ぶ男性のタイプ
排卵期の女性が選ぶ男性のもう一つのタイプとして、「顔の大きい人」を選んでいるというデータもあります。
男性の顔の大きさと、男性のどんな性質に相関関係があるのかを調べたところ、顔の大きさと、年収や社会的地位に、相関関係があるらしいという事が分かったのです。
顔の大きい人は声が大きく、群れの中でボスになりやすい傾向にあります。
そのため、年収や社会的地位が高いとみなし、女性が無意識にそういう人を選び、種を残そうとしているのではないかと言われています。
ただし、このタイプの男性も、なぜか女性から結婚相手には向かないとみなされる傾向にあります。
小顔ブームではありますが、男性は顔の大きい方の方が、社会的地位が高いとみなされやすいとされています。
男性は2種類に分けられる
男性は、大まかにいうと2種類に分けられます。
1種類は、子種だけ残すタイプで、もう1種類は、女性の1人目の子育てを、子供ごと引き受ける事で、2人目、3人目もよろしくね、というタイプです。
つまり、面倒見がよいタイプと、子供を残して逃げるタイプに分かれるという事です。
結果としては、どちらでも子孫は残るという事になります。
動物のオスの場合
哺乳類の場合は、子種だけを残して逃げるタイプのオスが多いです。
メスは群れを作るのですが、オスは群れを作らない事が多いです。
一夫一婦制
パートナーシップも、一夫一婦制をとらない哺乳類の方が多く、一夫一婦制の動物の割合は3%~5%程度しかいないと言われています。
一夫一婦制を取っている日本というのは、自然界で言えば、非常に貴重な部類だと言えるのです。
結婚は永遠で恋愛は一瞬?
「結婚は永遠のもので、恋愛は一瞬のもの」
と思っている事でしょう。きっと…
ですが、結婚というシステムの方が、歴史としては、断然短いのです。
結婚という制度は、何百年、あっても何千年という歴史です。
結婚という制度が出来てきたのは、人間に社会性が生まれてからの事です。
しかも、元々は、一夫一婦制ではありませんでした。
一夫一婦制というシステムは、人間の脳にとって、実は、非常に不自然なものなのです。
片や恋愛の歴史というのは、何億年もあるわけですから、結婚が恋愛に、そうそう勝てるわけはありませんよ。