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言語化できる記憶と言語化できない記憶
受験生の頃などは、よく単語の丸暗記なんかをしたものだと思うんですけど、歳を重ねる毎に、記憶力というのは落ちて行くようなイメージがありますよね。
そのような実感をお持ちの方も多いと思うのですが。
大人になってからも記憶力が伸びるとかですね、海馬そのものが大きくなる調査、実験あったりなどして、一概に記憶力が落ち続けるとも言えないんですね。
記憶という時に、言語化できる記憶と、言語化できない記憶というのがあります。
そして、言語化出来る記憶が、意味記憶とエピソード記憶に分けられるんですね。
意味記憶とエピソード記憶
意味記憶というのが、単語の丸暗記とか、テストの穴埋め問題とか、年号を覚えるといった知識の記憶ですね。
エピソード記憶というのがこれが重要でして、経験したことを覚えている。
あの時、あの人とあの場所に行ったとか、何をおごってもらったとか、そういう事を覚えておく記憶の事なんですね。
感情と一緒になって、セットになって覚えるものなので。
女性が喧嘩で過去の話を蒸し返す理由
例えばカップルで喧嘩した時などに、女性の方がなんか今の事で喧嘩していたはずなのに、
「3年前のあの時に…」
などといった形で、昔の話を持ち出される事が多々ありますよね。
あれっていうのは、喧嘩で感情が凄くエキサイトしてきますよね。
エキサイトした感情が、記憶を引っ張り出してきてしまうんですね。
なので、蒸し返されてしまうんです。
本人は思い出したくて、思い出しているわけではないんだけれども、記憶の方からやってきてしまうんですね。
つまり、エピソード記憶を思い出すには、感情の方が凄く重要という事になります。
女性の方が、男性に比べてエピソード記憶が非常に強いという事が分かっています。
顔は分かるのに名前が思い出せない
名前が思い出せないというのは、意味記憶の方ですね。
顔は出てくるんだけど、名前が出てこない。
この場合も、ビジュアルのイメージで覚えるというやり方もありますが、エピソード記憶とするとより覚えていやすくて。
例えば、凄くおいしい何かを食べに行ったとしたら、
「フカひれを食べさせてくれた〇〇さん」
といった感じで、経験と結び付けたような覚え方をすると、覚えやすいはずです。
記憶は都合よく書き換わる
昔、彼女と見に行った映画を、なんとなくTSUTAYAでレンタルしたと。
帰って、映画を見たら思いの他感動して、不覚にも泣いてしまった。
思わず、昔の彼女に連絡してしまい、
「あの映画、凄く感動したよね」
などと連絡をしてみたら
「それ、あたしじゃないんだけど」
…
そんな経験、あったりしませんか?
実は、記憶というのは、自分の都合のいいように、後で書き換えられてしまうんですね。
記憶を思い出したりしまったりしているうちに、自分の都合のいいように書き換えられてしまうんですね。
困ったものですね。
記憶力は必要ない
私は、正直、記憶はあまり覚えていない方がいいと思うんですね。
なぜなら、記憶と思い出は違うんですよ。
記憶は嫌な事も覚えているんです。
思い出はいい事だけなんです。
つまり、記憶を書き換えるという話をしましたが、いい思い出になるように、人間はどんどん記憶を作り変えて、心の負担にならないように、都合よく校正しているので。
余り全部を記憶しないように、本来はなっているんですよ。
あまりに全てを記憶し過ぎてしまうと、身動きが取れなくなってしまいますからね。
PTSDなんかはそのいい例ですね。
それはやっぱり、忘れたい記憶ですからね。
人の名前を覚える簡単な方法
記憶力を高めるという方向から少しずれてしまったのですが…
記憶しやすい方法としては、感情と結び付けたり、ビジュアルに結びつける。
例えば、頭が山みたいな形だから山田さんとか、ニュースを掘り起こしているから堀尾さんですとかね。
そんな感じで覚えるというのが、一番シンプルでやりやすく効果的な方法だと思います。
五感をフル稼働すれば、しっかり覚える事が出来ますよ。