フィンセン文書の正体 マネーロンダリングの手口 パナマ文書の解析機関

世界で発表されたフィンセン文書

世界で発表されたフィンセン文書というものについて解説をしてみたいと思っております。

国際的なジャーナリスト、報道機関の集合体、ICIJがフィンセン文書というものを発表しました。

このフィンセンとは、そもそもなんなのか、というお話から始めさせて頂きたいと思います。

世界の麻薬資金や、犯罪資金が国内だけに留まらず、海外とのやり取りに使われるようになった事によって、これを取り締まるための機関FATF(Financial Action Task Force)

マネーロンダリングに対する金融活動作業部会というものが国際社会で作られました。

これは、1980年代後半の事です。

例えば、コロンビアから麻薬がアメリカに渡る。

この際、コロンビアに対してお金を支払う必要があるため、資金の面からマフィアなどを取り締まる為の機関であったわけです。

FATFの大きな変化

しかし、このFATFですが、9.11以降、大きく変化する事になります。

国際テロ組織というものが生まれた事によって、テロ資金を監視し、そして、それを追いかける事によって、テロの摘発を始めたわけです。

FATFは当初、マフィアなどの麻薬資金の洗浄

それが、結果的にテロ組織やテロ支援国家の取り締まりに使われるようになった。

このFATFという機関ですが、国連の配下にあり、G20などとも連携しています。

これが、現在、世界中の犯罪資金やマネーロンダリングを監視しているわけです。

このFATFのアメリカ側の受け入れ機関

これがFinCEN(フィンセン)と呼ばれるものです。

このFinCENが蓄えていた情報が、なんらかの手段で漏れ、それがジャーナリストの手に渡り、ジャーナリスト達が解析をしている。

それがフィンセン文書の正体という事になります。

フィンセン文書の出どころ

この文書の出どころですが、ロシアゲートで話題になったアメリカで、マラー特別検察官がFinCENに対して、手持ちの情報を提供するように求めました。

この手持ちの情報全てを提供したこの情報が、なんらかの手段で漏れ、メディアの手に渡り、メディアの解析が進んでいる。

それが、このフィンセン文書と呼ばれるものなんです。

金融機関は法律によって、疑わしい取引というものを報告しなくてはいけません。

例えば、頻繁に海外に送金をする。

口座の名義人が不明である。

など、疑わしいと思われる一定条件を整えた取引は、金融当局に報告する義務がある。

この疑わしい取引の集合体が、このフィンセン文書という事になります。

あくまでもこれは、疑わしい取引であって、すべてが犯罪資金である、というわけではありません。

また、金融機関がきちっと報告した情報であり、金融機関の責任というのはある程度果たされている情報でもあると言えます。

しかし、犯罪組織やテロ組織もバカではありません。

簡単に分かるような送金手段は取らないわけです。

いくつもの国を踏み台にしたり、いくつもの銀行を通過させる事によって、この本来の資金源

そして、本来渡してはいけない相手、というものが見えなくしてあるわけです。

パナマ文書を解析したICIJ

しかし、このフィンセン文書の解析により、新たな事実も分かって来ています。

この国際的なメディアの連携機関、ICIJ(International Consortium of Investigative Journalists)パナマ文書を解析した機関でもあります。

そしきの関係上、リベラルメディアの集合体であり、政治的な偏りが無いとは言えませんが、それでもそれなりの国際機関である事は確かです。

パナマ文書の解析において、このICIJは新たな手法を取りました。

それは、膨大のデータの解析の為、OCR光学読み取りを利用し、そして特殊なデータベースソフトを利用したわけです。

この特殊なデータベースソフトというのは、名前や氏名など、関係するデータをどんどん紐づけて行くものであり、簡単に言えば、家系図を作るように、人間の相関図を分かりやすく表示するもの。

それを映像化して、人に見せるもの、というわけです。

この特殊なデータベースソフトを使った事により、見えない人と人との関係。

そして、お金の流れが明確になって来たわけです。

この為、いくつかの大手金融機関で、不正な取引に関与していたのではないか、という疑惑も上がって来ています。

ただし、このデータは2000年から2017年までのもの、という事で若干古い。

そして、その時代のものであるが故に、パナマ文書前という事で、タックスヘイブンなどを利用した不正取引も多数含まれている、という事実もあります。

当然、この中にはかつて問題になったラトビアのABLV銀行

外国人資金が1.4兆円凍結された銀行のデータも含まれていますし、デンマークのダンスケ銀行 エストニア支店を巡る、2200憶ドル

つまり、22兆円を越えるマネーロンダリングの実態もこの中に含まれていると言われています。

フィンセン文書の正体

今、この中でメインプレイヤーとされているのが、ドイツ銀行、そしてHSBC、そしてJPモルガン。

この3行の取り扱い高が非常に大きく、これが大きな話題になっているわけです。

しかし、このような大手銀行の取引額が多いのは別の意味もあります。

元々、世界中の銀行は、各国1行、または、複数行のコルレス銀行

外国為替専用銀行というものを設けていました。

この外国為替専用銀行では、各国の銀行の口座を置き、例えば日本で言えばかつての東京銀行。

現東京三菱UFJの銀行口座を置いて、そして東京三菱UFJとそれぞれの銀行との間で、資金のやり取りをする事によって、結果的に外国為替を成立させていた。

このような銀行をコルレス銀行

また、このような口座をコルレス口座と呼ぶわけですが、このような国際為替をやっている銀行に、その不正な資金の流れの多くが集まっているは、当然の事でもあります。

しかし、多いからと言って、それが正しい取引であったかどうかは別の話です。

アメリカの金融当局や、FATFは、不正な取引を容認していたと判断した場合、それぞれの銀行に巨額の罰金や、そして金融取引の停止などの厳しい処置を取る事で知られています。

かつて、北朝鮮の資金を洗浄したとして、バンコ・デルタ・アジア(BDA)というマカオの銀行は、倒産に追い込まれました。

フランスの銀行、BNPパリバに関しては、1兆円に近い罰金と、1年間のドル決済の停止を求められたわけです。

このような状況になった場合、銀行は破綻に直面する事になります。

ただでさえ信用状況が悪いと言われているドイツ銀行や、ブレグジット、香港問題に揺れるHSBCなど、今回出てくるプレイヤーの中には、もうすでに経営状態に赤信号が灯っている銀行もあり、

そのような銀行の破綻が懸念され、銀行株が売られたという事になります。

フィンセン文書の正体

それは、マネーロンダリングのデータベースという事になるわけです。

 
 
 

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