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アパマンショップ平岸駅前店が大爆発
12月16日午後8時半頃、札幌市豊平区平岸3-8の建物が大爆発する事故が発生しました。
札幌のアパマン爆発のドライブレコーダー映像 pic.twitter.com/mojWdZogM5
— newsnepia (@newsnepia) 2018年12月17日
家屋は吹き飛び、死者は出なかったものの、42人ものけが人を出し、事故を起こした男性も顔にやけどなどの重傷を負いました。
きのう、札幌市で起きた爆発。室内で大量にまいた #スプレー缶 のガスが原因ではないかとみられています。42人がけがをし、少なくとも20棟の建物と26台の車に被害があったということですが、どうしてここまで被害が広がったのか?身近なスプレー缶の危険、詳しくは今夜の放送で。 #nhk #NW9 pic.twitter.com/fEP6ZvWvHB
— ニュースウオッチ9 (@nhk_nw9) 2018年12月17日
アパマンの爆発事故って締め切った室内で100本以上の除菌消臭用スプレー缶の穴あけをしたってマジか。ガスが残ってたら1本でも爆発力凄いのに・・・もう自爆テロやん pic.twitter.com/aA9XN368Cf
— ぶるっくん (@brooke_333) 2018年12月17日
大爆発を引き起こした除菌消臭スプレーとは?
原因は、不動産会社の33歳の従業員が、除菌消臭スプレー缶120本のガス抜き作業を、締め切った室内で行い、廃棄処理をした後、手を洗うために給湯器にスイッチをいれた所、大爆発をしてしまったようです。
1夜明け、不動産会社はアパマンショップ平岸駅前店であった事が判明。
爆発した除菌スプレー缶は、株式会社ヘヤッシュが発売する業務用の全量噴射型消臭・除菌スプレー「heyash(ヘヤシュ)消臭・除菌スプレー」であった事も判明しました。
アパマンショップは改装のために閉店する予定だったらしく、120本もの除菌消臭スプレーのガスを室内で行っていたという話なのですが、警察や消防が、現在詳しい原因を調べている状況です。
隣接する「海さくら」という居酒屋が炎上した事で、当初は、「海さくら」発火元ではないかという噂が流れましたが、完全な誤解であり、アパマンショップの杜撰な事故に巻き込まれた被害者であった事も明らかになりました。
札幌市豊平区平岸の平岸駅付近で海さくらが爆発しました… pic.twitter.com/HvkluhdHho
— yoshiharu_1147 Gaming (@1147Yoshiharu) 2018年12月16日
親会社APAMANが謝罪
親会社であるAPAMANは事故の事実を認め、18日に被害者に対して「心よりお詫び申し上げます」との謝罪を行っています。
APAMANの株価は安値を更新
爆発事故の影響を考慮してか、APAMANの株価は下がり続け、安値を更新してしまっているようです。
除菌消臭スプレー1本分では爆発しない
「ヘヤシュ」のメーカーの話によると、除菌・消臭スプレー缶には可燃性ガスである「ジメチルエーテル」が含まれており、この「ジメチルエーテル」が室内に充満してしまった事により、引火し爆発したのではないかと疑われています。
「ジメチルエーテル」は、噴射するタイプのスプレー缶に使われる事があるガスで、ガソリン同様の危険性があると言われています。
メーカーによると、除菌・消臭スプレー缶は、高さが約18cm。
200ミリリットル入りで、マツやヒノキなど10種類の樹液が使われているとの事。
また、可燃性ガスのジメチルエーテルが使われ、1回押すとおよそ4分間、自動で噴射されます。
使用期限は2年間で、メーカーは不動産会社の事務所に毎月30本を送っていたということです。
メーカーが行った試験では、1本分を噴射してライターの火を近づけても爆発しないことが確認されているということです。
広報担当者は「初めてのケースなので、事故の情報収集を進めたい。適正に使用する分には安全であることが確認されているので、不安を払拭(ふっしょく)できるよう、できるだけ情報を出していきたい」
NHK NEWS WEBと語っています。
なぜ120本もの在庫があったのか?
「ヘヤシュ」のメーカーによると、毎月30本の除菌消臭スプレーをアパマンショップの不動産事務所に送っていたといいます。
ではなぜ120本もの在庫を貯め、ガス抜きをするような事態になってしまっていたのでしょうか。
アパマンショップリーシング北海道の佐藤大生社長によると、120本ものスプレーのガス抜き処分に関して、「理由の1つに未施工があったと聞いている」と語っています。
部屋の除菌清掃作業は、部屋の消臭除菌代金を入居希望者から1万円~2万円を徴収し、希望者に対して行っていたサービスだといいます。
「ヘアシュ」という原価1000円程度の除菌消臭スプレーを設置し、ボタンを押すと除菌消臭のガスが噴出され3~4分終了するとの事。
要するに、入居者からお金受け取っていたにも関わらず、その作業を行っていなかった可能性があるというのです。
作業を行っていないため、除菌消臭スプレーが余ってしまい、その事実を隠すためにスプレーを処分していたのではないか、といった疑いもあるようですね。
札幌市はスプレー缶の処分に穴あけは不要
自治体ごとで確認が必要なのですが、札幌市では2017年の7月から、危険性等を考慮し、スプレー缶を処分する際、スプレー缶への穴あけが不要となり、中身の見える袋に入れて出すだけでよい事になっていたようです。
50万人以上の自治体では、スプレー缶の処分に、穴あけをする必要がない場合の方が多くなっており、この事件を受けて、更に多くの自治体が、スプレー缶への穴あけを不要とする流れが広がる可能性があります。
アパマンとアパホテルの関係は?
アパと聞くと、アパホテルの社長の顔が浮かんでしまう方もおられるかもしれませんが、アパマンとアパホテルは、関係がない会社です。
大爆発を引き起こしてしまった原因
今回の爆発の原因は、「ヘヤシュ」という除菌消臭スプレーに含まれている可燃性ガスが部屋に充満し、そのガスに引火した事が原因ではないかと言われています。
都市ガスやプロパンガスなどといった可燃性のガスは、基本的に、無色・無臭です。
ですので、都市ガスやプロパンガスが部屋の中に充満していても、人間は気づくことが出来ません。
ですが、それだとあまりに危険ですので、空気中にガスが混入したら、1000分の1レベルでも、臭いが分かるようにしなければならないと、法律で決められているんですね。
ですが今回の原因となった「ヘヤシュ」という除菌消臭スプレーは、可燃性ガスが含まれているにも関わらず、部屋の臭いを消すという特性上、部屋に充満していても、その危険性に気づきにくかったわけです。
もちろんメーカーとしても、密室で120本もの消臭除菌スプレーのガス抜きが行われる事を、想定出来ていなかったわけですね。
一般家庭であれば、120本もの消臭除菌スプレーのガス抜きをする事は、まず考えられません。
ですが、「ヘヤシュ」は業務用の商品であるため、アパマンショップは、大量に在庫をかかえてしまっていたわけです。
そして、密室で120本もの除菌消臭スプレーのガス抜きが行われた。
除菌消臭スプレーという製品の特性上、ガスの充満を把握する事が出来なかった。
部屋に着火タイプの給湯器が存在した。
これらの条件が重り、大爆発が起こり、家屋は吹き飛び、42名以上の負傷者を出してしまうという、不幸な事故が起きてしまったというわけですね。
死者が出なかったという事だけが、唯一の救いかもしれませんね。
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