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トランプ大統領がパリ条約を離脱
トランプ大統領がですね、パリの条約…地球温暖化の条約を離脱したってことに対して、各国でいろいろ反応もありですね。
日本では、環境大臣が怒りのコメントっていうのをしてるっていう話なんですが。
これは科学的に、そういう政治的なことじゃなくて科学的に、しかも科学のうちでもですね。
温暖化ガスが増加したら、地球が温暖化するかっていうようなもちろん科学として非常に重要なんですが。
アメリカの議会で、どのように説明されたものが実際どうだったかと。
そういう視点からですね、考えてみたいし。
これは日本がですね、トランプ大統領がパリ条約を離脱するニュースの時にですね、私は必ず触れなければいけなかったことじゃないかと思うので。
もちろん今朝の、NHKニュースをはじめいろんなとこ見ておりますと、ほとんどこのことに触れてないもんですから。
ここでじっくりと考えてみたいと思います。
地球温暖化問題はいつ生まれたのか?
この地球温暖化っていうのは、基礎研究的には1980年頃から出てきた感じなんですが。
ある程度、社会でみんなが知るようになったのは1988年のアメリカの上院の公聴会だったわけですね。
ですから、このとこにつけたグラフはですね、赤い線が引っ張ってありまして。
この赤い線の、左側がこの図が発表されたときよりか前ですね。
それから、図が発表された後がですね、予想領域と書いたとこですね。
それからもう、30年経っておりまして。
実績で話せるようになった温暖化問題
まぁ1988年ですから現在は2017年、30年経っておりますから。
温暖化っていうのは、予想の領域を超えてですね、実績で話が出来るという状態になってるわけですね。
1988年の6月23日に、アメリカ上院で公聴会が行われそこで、NASAのフレッド・ハンセンという博士がですね。
温暖化の理論を発表し、それによる予想をいいました、それがこのグラフですね。
それでここでですね、シナリオの1と書いてあるのが。
このまま普通に何も対策を取らずに、二酸化炭素を出し続けたらこの形で上がりますよということを示しておりまして。
それから、シナリオの2っていう点線がですね、これが各国が共同して温暖化ガスの排出を止めた場合の予想線ということで。
横軸に温度の上昇の状態が書いてあるわけですが。
これを見ますと、一目瞭然なんですが。
1988年当時は、予想線しかないわけですね。
そこの上に、実際にこれは2010年までの世界の観測点を入れた太い線ですね、これ入れた3つのものなんですが。
京都議定書を一切守らなかった日本以外の国
実はその後ですね、京都議定書とかいろいろありましたが。
世界の二酸化炭素の、温暖化ガスの排出量はですね実質的にはほとんど規制が吉向を奏さなかった。
だから、黒くて細い実線の通り温度が上がるはずだったわけですね。
これで見ますと、だいたい30年で1℃くらい上がってますよね。
現在よく言ってます、100年で4.8℃上がるって言ってますけどもそう言った理論ですね。
30年の3倍ですから、ここで30年で1℃上がってますからだいたい100年で3℃~3.5℃ぐらい上がる予想になりますね。
この理論を使って、温暖化ガスが増えると地球が温暖化するってことを言ってたわけですね。
温顔化の予測は当たっているのか?
ところが、現実にはどうだったかって言うとですね。
世界各国が対策を講じて、ほとんど二酸化炭素出さなくなった時の予想線、点線ですね。
これに沿っているということなんですね。
したがって、二酸化炭素が現実的には…温暖化ガスですね、現実には増えてるんだけれども。
だけれども、温度は二酸化炭素が増えないときの温度の上昇しか起こってないってことなんですね。
私が、強調したいのはですね、人にはいろいろ意見があると。
だから、温暖化するという人もいるし、温暖化しないという人もあるだろうと。
温暖化の理論が間違っていた答えは出ている
だけれどもですね、今度のトランプ大統領、やっぱアメリカ政府ですから。
アメリカ政府と言うことを考えれば、1988年のこのグラフをもとにアメリカ政府は今まで政策をとってきたわけですね。
それから30年経って、自分たちが決めたグラフの根拠、計算の根拠が間違っていたっていうことは、もうこの30年間で実はもう答えが出てるわけですね。
つまり、地球が温暖化するかどうかってのは未来の問題のように多くの人が考えていますが。
すでに1988年に、予想をし予想をした曲線が合ってたかどうかっていうことが分かることによって、我々科学者ですとこういうことになると理論が間違ってたんだなと、
計算が間違ってたんだなと、いうことになるわけですね。
そうしますと、そこでもう1回計算し直さなきゃなんない。
100年で地球の温度は1℃上がるかも?
実績から言えば、30年間でほぼ今でも温度上がっておりませんので、30年間でだいたい0.2℃くらい上がってるっていう感じですね。
ですから、100年間で上がる率っていうとそれの3倍ですから、0.6℃くらい上がるかもしれないという予想は一応実績からは立てられないわけではないんですね。
この全体の1960年から2010年までのグラフもですね、ほぼこれ1960年から2010年ですから50年間でだいたい0.5℃くらい上がっておりますので。
そういう意味では100年間で、1℃くらいは上がるかなってのいうのをですね実績からも予想できるわけですね。
もっとも、太陽の活動だとか、都市化だとか…これ都市化が入ってるんですよね。
ですから、この実際の気温というものから都市化による気温の上昇を引いたもので、温暖化が進む影響をみなきゃいけないんですけども。
まぁ残念ながら、そういうことはですね学者やらないんですね。
やりますとね、研究費がこなくなるというか。
政治先行の学問の弊害
これはやっぱり、ルイセンコ効果と私が言ってるんですが。
政治が先に来た時の、学問っいうのはですね学者はそれほどこの誠意をもってませんので、大きく間違ったする答えを出すことがまぁあるわけですね。
ですから、「行動の態度」っていうのは、どういう態度なのか。
環境問題は利権問題?
結論を…政治家の結論を言ったり、それからあまりこう科学的な事を検討せずに、石油資本の利権の問題だとかそういうこと議論したり。
さらには日本の環境大臣のように、なんか倫理的な問題として批判すると、これ逆ですよね、私に言わせると。
温暖化ガスが増えると、気温が高くなるからあなた節約しなさいっていうほうがずっと、倫理にもとりますよ。
だって、嘘ついてるんだから。
だから、環境を守るってことは嘘をつかないってことが最初ですよね。
嘘をついて環境を守ってもいいなんて話はないわけで、環境が大切だってのはそれいいんだけど。
そのために嘘をつかなきゃいけないっていうようなことは、ないわけですよね。
その点で、このグラフは私の本に載っているのでちょっと活字的になってますけども。
どっからオリジナルとったか、ちょっと忘れたんですが。
多分これはもう普通の、ハンセンの結果が正しかったかどうかといことの論証ですんでね。
科学と政治が深く関係する問題点
私、実は、この現代ではこの温暖化の問題もそうですし、いろんなタバコの問題もそうですしね。
科学と政治が深く関係した問題って多いわけです。
そいういうものがですね、科学者は最終結論を出さずに、つまり社会がどうするかってことは関係なくですね。
やっぱり自分たちの研究の結果をですね、きちっと整理して示すということが必要だと思うんですね。
誠意あるトランプ大統領の反応
今度の場合、1988年のNASAのハンセン博士の予想が、全く外れていると。
この路線で30年間きたわけですよ。
だけど全く外れているわけですから。
ですから、1.5℃と上がると言ってた…1℃くらい上がると言ってたのがほとんど上がらなかったわけですから。
今の時期に、トランプ大統領が温暖化について見直すというのは当たり前で、そっちのほうが誠意がありますよね。
岩本環境大臣は、温暖化を疑うのはおかしいっていってるけど、このグラフを多分ご存知ないんじゃないかと思うんですね。
岩本環境大臣の側近が、こういうことをきちっと大臣にお話しになっていればですね。
いくらんなんでも、大臣もですね「これはちょっとおかしいんじゃないの」と。
政策の基になっていた、科学的データが間違っていたんじゃないのというふうに疑いを持つと思います。