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陰謀論の信ぴょう性
国内政治なんかの分野では、あまり陰謀論というのがないんですが、国際的には陰謀論を使わないと説明できないと一般的には思われておりまして、
例えば国際金融資本の暗躍だとか、ユダヤ資本、ユダヤ人がどのくらい世の中を支配しているか、もしくはアメリカですと、軍産共同体と言われる軍隊と産業が結託した共同体、これに諜報機関なんかを加えまして、大変に強い力を持っていると一般的には言われております。
それからかつては秘密結社、いろいろな秘密結社がヨーロッパにもありまして、そういったものの問題というのがあって、それで例えば軍隊の動き、もしくは政治の動きは、これらの陰に隠れた、大きな力の陰謀によってなされているというふうに言われるわけですね。
つまり、世界は邪悪であると、要するにまともじゃないんだというのが主流でありまして、特に国際政治の専門家などのお話は、常に今でも主力にご活躍になっている、おおよそ10名くらいの非常に見識の優れた国際政治関係の専門家は、そういったものをベースとして言っておられるわけですね。
それで、私は今までほとんど陰謀論というのを触れていないんですね。
政治が持つ強い忖度力
これについては非常に厳しいバッシングもあって、武田はやっぱり科学者だから政治を知らないんだという、そういうお話もあるんですけど、
私は政治家というものに割合と近く接していることが結構あったんですけれども、政治家と言うのは、陰謀でなくて結果的に陰謀になるというのが多いんですね。
つまり、最近の言葉で言えば非常に忖度力が強いというか、基本的には真面目で合法なんですよ。
やっぱり政治というのは合法でなくちゃ長い間やっていけないので、真面目で合法なんですね。
世界支配を狙う軍産複合体
例えば1番分かりやすいのが、軍産複合体ですね。
アメリカは世界を支配する覇権を握るために、最新鋭のいろんな装置を持っているわけですね。
F35ステルス戦闘機とか、巨大な空母、それからイージス艦、巡航ミサイルといったものを、次々と開発して世界を軍事的にも抑えている状態なわけですね。
ところが開発はものすごくお金がかかるし、開発したものはある程度売らなきゃいけない。
軍隊という不思議な存在
軍隊というのは非常に不思議なもので、軍隊があるために、戦争をしないための軍隊というのが本当なんですね。
そうすると戦争のために一生懸命作ったものが、結局1回限りで売れなくなる。
そこで、世界各地に紛争を作って、そして紛争を起こしてから武器を売るんだと。
アラブの春の陰謀
例えば有名なオバマ大統領とヒラリークリントン国務大臣が陰謀したと言われるアラブの春ですね。
このアラブの春については、私も若干陰謀的なことをこのブログでも述べているんですけど、実はそれほどそう思ってないんですね。
つまりいろんな国、例えば発展途上の国は、やっぱり政治体制にいろいろな無理があるんですよ。
それを変えたいという革新的な、反政府的な力というのもあるんですね。
そうすると、陰謀は何もないんですよ、陰謀は何もないんですけどっも、その国の状態をよく調べると、武器をくれというわけですよ。
武器をくれというのは、なんで渡すかと言ったら、簡単に言えば正義のために剣をとりたいということなんですね。
反政府戦力としては、正義のために剣をとりたいんであって、その剣が自分では作れないからアメリカに売ってくれと頼んでいるという、こういうことがもちろん表面上あるんですよね。
そうしますとアメリカの軍事産業は、そうかと、あなたは正義のための剣がほしいのかと。
それじゃあ正義のための剣を売ろうじゃないかと、こうなるわけですね。
これは全然陰謀じゃないですね。
だけどもアメリカの軍需産業の全員が、暗黙のうちにそれを思ってるとしますよね。
暗黙のうちにそれを思ってるとしますと、結果的には何の陰謀もないんだけれども、個別に武器を売るので、結果的に軍産共同体が陰謀によってその国に騒動を起こし、そこに兵器を売ると、そういうふうに見えるわけですね。
米国による世界の覇権を握る手口
じゃあこれに政治が加わるとしますね、政治が。
すると政治は、どうもアメリカが世界の覇権を握って、有利に進むためには、どういうふうに有利に進むかと言ったら、基軸通貨のドルを保持する。
ドルを保持するためには、世界の覇権を唱えておかなきゃ基軸通貨がとれない。
基軸通貨の立場さえあれば、アメリカ人がいくら消費しても、お札を刷るというか、紙に書くというか、それだけでいい。
ドルと書けばいい。
決済のほとんどがドルである限り、アメリカが困ることはないんですよね。
つまり、世界中の富をある程度アメリカ1ヶ国で使うということも、実は基軸通貨があればできるんですね。
米国が中国やロシアの上位に立つ戦略
すると、基軸通貨の位置をずっと保っているためには、今度は政治ですね。
政治的には、常に他の国に対して民主化を要求する。
この民主化を要求することによって、アメリカが覇権を続けることができる。
例えば中国は民主的じゃありませんから、ロシアもやや民主的じゃありませんので、ロシア、中国に対しても上位に立てる。
そうすると、民主化という政治的課題がある。
それをアラブならアラブ、どこか民主化されていない所にそれをずっと政治的に言うと、そこで騒動が起こりますよね。
これは陰謀論から言うと、アメリカの政府が陰謀的にある国に騒動を起こし、騒動を起こしたら今度は軍需産業から武器を送ると、だからこれは陰謀だというんですけど、ただこの一連のことは真面目ですよね。
つまり、アメリカは世界に覇権を握りたい。
そのためにはドルの基軸通貨としての立場を守りたい。
そうすると、やっぱり政治的には民主主義。
それから、軍事的には正義の剣というのを個別に供給する。
そうすると世界が全部安定するまで、この仕事はずっと続くわけですよ。
世界から紛争が無くなる日
世界全部が民主主義になり、かつ紛争がなくなるまで、これは300年とか400年とかかかるでしょうね。
だからそれは、まさに計画した陰謀論でも説明ができるんですよ。
つまり、私は今まで陰謀論というのは非常に抑えてきたんですけれども、それは私も使いたいですよ。
陰謀論だったら1発で説明できるんですよ。
例えば、どこかのアフリカの国の騒乱はなぜ起こったか。
まずアメリカのCIAが入っていくんだ。
それに対してその情報がアメリカの政府に伝わる。
アメリカの政府が、あそこの国はこうのこうの言う、マスコミが騒いでけしからないということになる、その国でも騒動が起こる。
そうすると軍需産業がそこに武器を供給する。
内乱になる。
さらにそれが大きくなると、国連の舞台にも出てくる。
そしたら国連軍が今度行くとか、多国籍軍が行く、ますます国際金融資本にもユダヤにも軍産共同体にも結果としてはいいんで、だから陰謀論が出てくる。
陰謀論で国際政治を説明しようと思うと、非常に簡単。
だけど、私はその中身をじっと見ますと、アメリカの国際金融資本なりユダヤ関係者なり、軍産共同体が真面目で合法で、そして世界の平和と繁栄を願っているとしても、同じことになっちゃうんですよ。
ですからどっちで説明するかというのは難しい。
陰謀論をあまり使わない理由
私が実は陰謀論をあんまり使わないのは、私自身が陰謀しているところを見たことがないからなんですよ。
アメリカのロビーに行ったらこそこそと、今度はあそこで騒動を起こそうや、だいたい軍需産業どれくらい売れるかな、っていう話を僕が直接聞いていれば、それは陰謀論というのも存在できる。
しかし私がアメリカとかヨーロッパで聞いてた話は、そうじゃないんですよ。
1個1個は全部彼らですから、アングロサクソンとかゲルマンとか、そういう人たちはまともなんです、話は。
世界はやっぱり民主主義にしなきゃいけない、我々は先進国だからどうのこうの。
その結果、実は陰謀のように見えることが形成され、真面目さは日本人とアメリカ人、ヨーロッパ人みんな一緒、だけどもそれが陰謀に見える、それが私の解釈であります。