米中が描く日本を完全に無力化するシナリオ!米中覇権戦争の行方!トランプの封じ込め政策が失敗する理由!伊藤貫

キッシンジャーを切ったトランプ大統領

伊藤貫伊藤貫

中国政府自身が、我々はトランプを読み違え、読み間違えていたと言ってるんですよ。

これは確か、2~3か月前のことなんですけれども、中国政府の高官が、今95歳になった、ニューヨークにオフィスを持つキッシンジャー元国務長官のところに行って、キッシンジャーさんと、あのトランプを何とかして抑えてくれと抑えてくださいと、今もうあなたしか頼りにならないと。

あなたがトランプになんとか言ってくれって言わないと、抑え、もうコントロール不可能になってきたと言ったら、キッシンジャーが、言っちゃ悪いけど、多分トランプはもう僕の言うことなんか聞く耳を持たないだろう、という。

で、やっぱりね、アメリカの中国、チャイナロビイストとして最大の影響力を持っているのがいまだにキッシンジャーなんですよ。

で、その最大の影響力を持っているキッシンジャーが、トランプはもう僕の言うことなんか耳を傾けないだろうと言っているくらいですから、非常に中国としては深刻な事態になってきた。

米国が対中強硬に舵を切った理由

水島総水島総

民主党もまたね、もっと共和党よりも強いこと言ったりしてますよね。

だから共和党、民主党ともに、対中強硬にね。

伊藤貫伊藤貫

それはやっぱりハイテク関係の、デジタル産業関係で、中国がこのまま大きくなったら、アジア市場を取られてしまうというお金の問題で、これ以上中国が強くなってもらったら困るというふうに思ってきたわけですけどね。

水島総水島総

そうすると、いわゆる橋渡し役のキッシンジャーでさえも止められないとなると、いったいこのトランプ政権のね、対中、ペンスなんか相当強烈なことをね、これはほとんど戦争だみたいな言い方を、代わりに言ってるのか、あれはどうなんだろうと。

米中武力戦争の可能性

伊藤貫伊藤貫

オバマ政権の副長官をやってたマイケル・モレルという、一時CIAの長官代行もやってたんですけど、元副長官だったマイク・モレルっていって、ヒラリーと非常に近くて、ヒラリーが大統領に当選していたら国務長官になってただろうという人物なんですけれども、このマイク・モレルが、今後のアメリカの対中政策には、4つのシナリオが考えられると。

ひとつは、戦争すること。

だけど、通常戦力でも、東アジアでかなり互角なところに来てて。

しかも中国っていうのは戦術核兵器と戦略核兵器を数百発持ってますから、たとえ通常戦力で中国をぶちのめしたとしても、向こうは、タクティカルニューク、戦術核を使って、グアム島でも沖縄の米軍基地でも一発で全部蒸発させる能力があるわけですよ。

そうすると、いつ通常戦力のレベルからタクティカルニュークリアウェポンのレベルにいくか、最初から予測できないんですね。

そうすると、予測ができない戦争っていうのは、しかも最悪の場合はグアム島も沖縄も、米軍基地全部蒸発してしまうと。

水島総水島総

日本もやられますね

トランプの対中封じ込め政策が失敗する理由

伊藤貫伊藤貫

もちろん。

それはちょっとリスクとコストが高すぎてやれないと、やりたくないと。

だからアメリカは中国と戦争するつもりないと。

で、2番目が今、トランプがやろうとしている封じ込めオプションですよ、コンテインメント政策、ね。

今トランプは本気になっているんですけれども、これも、マイク・モレル前CIA副長官によると、うまくいかないだろうと。

そうなんですよ。

なんでかというと、中国は2010年に、世界諸国との貿易量が世界一の貿易大国になってしまったと。

それから、その前から中国の毎年の純貯蓄量っていうのは、世界一なんですね。

しかも2014年には、購買力で測った、つまり実際に生産されている財とサービスの量を、為替レートじゃなくて、実際に消費している、計算すると、2014年にすでに世界1になってて、今2018年の末の時点だと、もう2割から25%、実質経済規模っていうのは、アメリカの経済規模より大きいんですよ。

だから、為替レートで測ればまだ中国のほうが3割から4割低いんですけども、実質購買力で見ると、20%から25%大きいと。

そうすると、世界諸国を見ると、世界の諸国で中国がナンバーワンの取引先である国の数と、アメリカがナンバーワンの取引先である国の数を見ると、中国がナンバーワン取引先である国の方が多いんですよ。

そうすると、アメリカが中国を封じ込めるぞと叫んでリーダーシップを取り始めても、中国との貿易がなくなったら困る国の方が、アメリカとの貿易がなくなったら困る国よりも多いんですよ。

そうすると、そういう状態でね、だからアメリカはソ連を封じ込めようとするときには、ソ連の貿易量なんてもう微々たるもんで、簡単にできたわけですよ。

だってみんなソ連と経済取引やってないんだから。

だけど現時点で見ると、金融面においても実際の通商面においても、中国と取引して、そこから利益を得ている国の方が多いわけでしょ。

こういう事態で、マイク・モレルが言うには、封じ込めできるかね、と。

要するに、彼のいうことは、ちょっともうタイミングが遅いんじゃないかと、今頃から封じ込めやろうと思っても。

2030年に実質経済力が米国の2倍になる中国

伊藤貫伊藤貫

3つ目のオプションっていうのは、3つ目のシナリオは、このままで行くと、中国の経済成長率って今でも6%くらいでしょ、もしかしたら5%に落ちるかもしれないけども。

で、アメリカの経済成長率って今は3%あるということになっているんですけど、これはもうトランプがものすごいケインジアン・ポリシーで大減税して、しかも政府予算を増やすということをやっているので3%になっているだけで、アメリカの経済の適正成長率っていうのは本当は1.2%か1.5%くらいしかないんじゃないか、それを無理に大減税。

だって日本だって、消費税ゼロにすれば次の3年ぐらい、毎年実質2%、3%いくんですよ、消費税をゼロにしちゃえばね。

だから、無理やり減税して、政府の支出を増やせば、2%、3%いくわけですね。

だけど、実力からいえば1.5%ぐらいが適正成長率で、そうするとどうなるかというと、先ほど言いましたように、中国経済の実質規模は2010年で世界1になったと、今はすでに2割から25%大きいと。

2030年になると実質経済規模が、アメリカの2倍になるわけですね。

で、実質経済規模が2倍になった中国は、もしその気になれば、実質軍事予算も、アメリカの2倍にできるわけです。

そうするとアメリカは、世界のスーパーパワー、超大国であり続けるけれども、ナンバー2スーパーパワーになると。

アメリカ人としてそれが受け入れられるかというとマイク・モレルは、それは耐え難いと。

米国「2位じゃだめなんでしょうか?」

伊藤貫伊藤貫

だから、3番目のオプションの、アメリカはナンバー2であることに甘んじるというシナリオね、これも嫌だと。

それと、もう一度繰り返しますと、中国と戦争したくないと、ダメージが大きすぎるし、リスクが大きすぎると。

2番目は、チャイナコンティメント、封じ込め政策だけど、これもできるかどうかまだわからないと。

どこまで本気かわからないですけど、封じ込め政策をやり続けるとしても、あと3、4年しないと結果は出ないですよ。

そんな簡単に中国が降りてくるわけないですから。

だから、封じ込め政策を、強硬な封じ込め政策を続けたとしても、その勝ち負けがはっきりするのは多分、2023年か2024年になってはじめてはっきりするわけで、これもマイク・モレルは無理だろうと。

3つ目のアメリカがナンバー2になるのもいやと。

米中覇権戦争の落としどころ

伊藤貫伊藤貫

そうするとマイク・モレルが言うには、4番目の、取引のオプションっていうのがあると、英語でいうと、Let’s make a dealと。

ディールね、make a dealって要するに、オーケー取引しよう、と。

彼が考えているのは、今から5年後か10年後か15年後がわかんないけど、アメリカが、どこかで大政争に巻き込まれたり、もしくは国際金融危機に面したりして、米中の首脳がサミットね、米中で直接、今後の国際政治をどうするかということを、取り決めをしなきゃいけない事態が来るだろうと。

そうするとどうなるかというと第二のヤルタ会談になるわけ。

最初のヤルタ会談っていうのはご存じのように、スターリンとフランクリン・ルーズベルトが真正面から向き合って、それでチャーチルはフランクリン・ルーズベルトの横でチョロチョロチョロチョロして、発言権はほとんどなかったんですけれども、

それで、要するに、ソ連とアメリカが勢力圏を、筋を引いて、ここからこっちはお前にやるから、こっちは俺によこせと、世界地図を見て勢力圏に筋やって、これが俺の勢力圏でこっちはあんたの勢力圏と。

その時に、アメリカの大統領は、こっちは僕の勢力圏だけど、この勢力圏はあんたにあげてもいいと。

米国と中国で2分される世界

伊藤貫伊藤貫

そうするとアメリカはどうするかというと、今アメリカは少なくと名目的には、ヨーロッパと中東と東アジアを支配してて、3つともアメリカの勢力圏っていうことになってますけど、今から5年、10年、15年経つとどうなるか分からないと。

しかも、もし最悪の場合、アメリカが中東かヨーロッパで大戦争に巻き込まれると。

その時に米中サミットをやろうという事態になったら、中国としては当然、東シナ海と南シナ海はシナ海っていうくらいだからチャイニーズシーであると。

でね、あんたたち出ていきなさいと。

あんたたち、出ていくと約束すれば私たちは中東には手を出しませんよと、アフリカにも手を出しませんと、中南米にも手を出しませんと、もちろんヨーロッパのことにも手を出しませんと。

だからもしあんたたちが南シナ海と東シナ海が中国の勢力圏だということを認めれば、中国はあなたたちの国債も買ってあげるし、財務省証券も、債権も買ってあげるし、それから、中東とかアフリカとかヨーロッパ、ロシア関係でアメリカにトラブルを起こすようなこともしませんと。

そうすると、今から5年後か10年後、アメリカの総体的な立場が、少なくとも経済規模でいえば、総体的に実質経済規模でいえば中国のほうが大きくなっていますから、その時に中国が、東シナ海と南シナ海は我々に寄越しなさいといった場合には、5年後か10年後のアメリカ大統領が誰かわからないけど、多分イエスというと思うんですね。

そういう取引の、だから4つ目が取引、Let’s make a dealのシナリオで、マイク・モレルは、この4つ目のシナリオが一番あり得ると。

僕もそう思うわけです。

米中が描く日本を完全に無力化するシナリオ

その4つ目のシナリオが現実になった場合、日本がアメリカから買わされているミサイル防衛システムとかイージス艦とか、それから、ものすごく高いF35とかいうのは、アメリカ政府が中国とそういう取引をしたと、東シナ海と東アジアは中国の勢力圏になってしまうと決められた場合、

日本の自衛隊がアメリカから買わされている武器っていうのは全部アメリカが機能させないと決めた途端に機能しなくなりますから、もしアメリカがそういう取引をやって、日本がそんなのは承服できないと、で、我々は自衛隊で自分の国を、独立を守るといった場合も、ホワイトハウスが、もうあんたたちの武器はもう機能しないように仕組まれてますよと。

F35も飛ばなくなるし、ものすごく高価なミサイルディフェンスシステムも機能しなくなると。

そうすると日本はどうなるかというと、アメリカと中国が何を決めても日本は泣き寝入りするしかないということになるわけですね。

そうすると僕と、僕もマイク・モレルに賛成して、4番目のLet’s make a dealと、取引のシナリオが一番ありうると思うんですけれども、その時に日本政府というのは完全に無力ですね。
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