バイデン政権で米国は媚中化するのか?国防権限法とトランプの仕掛け

バイデン政権は親中派?

これからどうなる?米中関係、という事についてお話をして行きたいと思います。

バイデン政権が誕生しました。

バイデンは親中派ではないか?

中国に対して弱気の対応をするのではないか?

という意見もある中で、現在、どうなるかというのが大きな注目ポイントになっています。

しかしアメリカの議会は、中国に対してトランプ以上に強硬でした。

トランプ元大統領に対する誤解

よくある誤解に、トランプ大統領が中国に対する制裁、対中制裁を強化したという物がありますが、それは議会の国防権限法に基づいて行わった行政行為に過ぎません。

あくまでも、アメリカにおいては議会とそしてホワイトハウスが独立しており、議会の方がこういう事をしなさいという命令書をホワイトハウスに毎年出すわけです。

その命令書にあたるものが国防権限法であり、これは予算とホワイトハウスに対してやるべき行政をまとめた物という事になります。

国防権限法2021の成立

そして、アメリカの大統領選挙後に、アメリカ議会が可決し成立した対中関連の規制や政策は多数あります。

最も大きなものが国防権限法2021。

2021年度からの国防権限法であり、これはホワイトハウスが議会にどのような事を行いなさい、という命令を入れたものです。

まず、国防権限法2021の特徴としては、中国の産業スパイやサイバー攻撃を阻止するための政府全体の戦略作成指示。

中国による世界銀行融資利用阻止に向けた取り組みの指示。

これは、中国が一対一路を世界銀行の資金で行っている。

アメリカは拒否権を持っているが、これが正しく使われていないというものから来るものです。

そして、中国の安全保障にかかわる動向調査・報告指示。

これには、人材確保プログラム、5Gに関するエマージング技術、宇宙関連技術など様々なものが含まれており、中国の不公正競争に対処する為の戦略の提出指示も出ています。

また、中国軍が所有する支配されている企業リストの拡大強化。

これは、2030年末までの更新。

指定手続きの簡素化。

そして、指定対象の拡大を行うように議会が大統領に求めているわけです。

また、サイバーセキュリティ、AI、5G、マイクロエレクトロニクスなど最先端分野や、またインフラに関わる分野に関して、事実上の中国抜きの組み合わせ。

国家連合を作り、サプライチェーンを構築するためのファンドの創設も含まれています。

上場企業説明責任法案の成立

そして、上場企業説明責任法案という法律も通しました。

これは、アメリカの市場に上場している外国企業に対して、その監査などを義務付けるもので、これまで中国では国内の監査情報を海外に持ち出せないとされている為に、中国国内で行った会計監査の情報をアメリカがそのまま採用して来ました。

これを禁止し、3年以上アメリカ国内での監査データが無い企業などに関して、アメリカ市場から上場廃止を求めるなど、厳しいものになっています。

事実上のこれは中国企業のアメリカ市場からの追い出し政策と言ってよいでしょう。

また、USCC(米議会米中経済・安全保障調査委員会)2020年の年次報告書も発表され、そしてチベット人権法というチベットの人権を守るための法律も成立させました。

米国と台湾の関係強化

更に、台湾問題において、台湾保障法を成立させ、台湾とアメリカの関係を強化し、台湾の安全をアメリカが守るように義務付ける法律も作ったわけです。

これは、トランプ大統領が行ったわけではなく、アメリカ議会が行った事、という事になります。

つまり、バイデン政権は、この路線から外れた行政は行えない、という事になるわけです。

トランプ政権による対中制裁のハードル

その上で、トランプ政権は、政権の仕上げに向け、様々な対中制裁のハードルを上げて行きました。

まず、軍事エンドユーザー・リストを新設し、中国の57組織、ロシアの45組織を指定しました。

その中には、中国の航空機関連企業、そして航空エンジン関連企業、そして化学兵器関連企業、気象衛星、海洋調査、鉄道用新素材の開発関連企業など、一対一路に関わるもの。

そしてまた、航空宇宙産業に関わるもの全てが含まれています。

その上で、中国・香港の企業・大学等60組織をエンティティリストに掲載しました。

その中には、SMICという中国の半導体企業や、中国の船舶関連企業。

そして、主要国防大学が含まれています。

軍事エンドユーザーリストに含まれた場合、最終的にそこのエンドユーザーになるものに関して、輸出管理が徹底的に厳格化されます。

基本、不許可が前提となりますので、軍事エンドユーザーリストの企業に渡る可能性がある輸出が出来なくなるわけです。

また、エンティティリストに含まれている場合、これは基本不許可で輸出が出来ません。

つまり、第三者を通じても輸出が出来ない構造を作ったわけです。

更に、中国軍に所有・管理されている中国企業リストを拡大し、そしてそのような企業に関しては、アメリカ人及び、アメリカ企業等が投資出来なくしました。

これは、1月11日から既に発行しており、このリストに含まれている企業の株式等に関しては、11月11日までに売却しなくてはいけなくなりました。

これは、アメリカ企業、アメリカ人、またそれを含むファンドなども対象であり、ファンドや指数商品から、中国人民軍、支配企業に含まれる企業は排除される事になりました。

中国共産党によるジェノサイドを認定

また、ウイグルからの綿花・トマトの輸入を禁止。

そして、中国に関する連邦議会・行政府委員会が報告書で政権に対してジェノサイド認定を求めたのに対し、ぎりぎりになり、アメリカトランプ政権は、中国共産党はジェノサイドを行っていると認定したわけです。

つまり、これは中国共産党がナチスと同様である、と認定したのと同義です。

その上で、アメリカ連邦通信委員会は、ファーウェイの撤去命令と、チャイナテレコムの免許取り消しに向けた動きを開始し、アメリカ国内からの中国製通信機器の廃止を進めるとしました。

また、重要なインフラ企業に対し、中国製電気機器等を利用しないように命じ、そして電力会社に関しては、中国製電力機器の輸入使用の禁止命令も出しました。

更に、中国共産党員に対する商用観光ビザを一気に強化し、これまで10年間、複数回入国出来るビザを廃止し、30日以内、一回限りのビザに変更しました。

また、香港民主派逮捕関与の中国共産党幹部ら6人に対して制裁を加え、千人計画に参加したアメリカ人の大学教授等の逮捕が相次いでいます。

更に、最新技術に関する中国人研究者等のビザ廃止に向けての動きも活発化している状況にあるわけです。

つまり、トランプ政権は政権の終わりにかけて、人・物・金、この3面において、アメリカの議会が求めている行動を、徹底的に取って行った、という事になります。

そして、バイデン政権に代わりましたが、これに関して、現在の所、まだ廃止する動きは出ていません。

また、アメリカ議会の態度、対応も変わらないものと思われ、つまり、バイデンとしては両政権の範囲でしか、これを変化させる事が出来ない。

また、議会に反する形での対応も出来ないと見られています。

 
 
 

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