香港国家安全維持法で摘発される日本人!対抗する米国の香港自治法!渡邉哲也

進化する米中冷戦

現在、米中の冷戦が進化しております。

香港問題をきっかけに、アメリカと中国は、相互に批判しあい、同時に中国は、一方的な形で香港の一国二制度を崩壊させ、結果、世界各国を中国の法律で縛る、という暴挙に出ようとしております。

香港国家安全維持法

この法律は、一種の治安維持法です。

そして、この法律の最大の問題は38条

第38条
香港特別行政区に永住権を有しておらず、香港特別行政区外の者が香港特別行政区に対して罪を犯した者も本法律に基づいて処罰される。

この38条によって、香港の独立など、国家の分断を謀る発言をした人物。

これを、世界中で取り締まろうとしているわけです。

香港国家安全維持法の運用指針

この香港国家安全維持法において、中国政府は7月6日、細則というものを発表し、その運用指針を明確にいたしました。

その運用指針においては、外国人が外国で行った行動も、処罰の対象とする、と明言しており、そのような行為に加担した企業。

これは、外国の企業であっても、香港内、また、中国内での営業禁止、営業停止や、罰金処置などを取る、としているわけです。

また、外国人や外国企業が、外国で行った発言や行動も、その処罰対象としており、結果、世界中を処罰の対象とする法律を、中国は作ったと言えるわけです。

香港国家安全維持法で摘発される日本人

例えば、日本人がツイッターで、「香港独立賛成」と呟いたとします。

これを中国政府がチェックしており、このチェックに引っかかった場合、日本人が香港に入れば、その日本人は摘発される可能性があるわけです。

同時にそれに関与したとして、ツイッターが罰金を受けたり、営業停止を受ける、というような事にもなりかねない、という事になります。

これは、企業も同様です。

このような状況において、まともな営業活動が出来るとは思えません。

香港国家安全維持法に対抗する米国の香港自治法

そして、これに対抗する形で、アメリカは香港自治法という法律を作りました。

これに関しては、まだ大統領の署名が行われておりませんので、成立はしておりませんが、この法律に基づけば、この香港の自治を阻害した人物のリストを作り、その人物を入国禁止し、ビザ廃止にし、アメリカ国内の資産を凍結する。

そして、銀国取引を停止させて、その銀行取引を継続している銀行に対しては、処罰。

アメリカからの禁輸制裁をかける、というものです。

そんな事をされれば、銀行はドル取引が出来なくなり、破綻に直面します。

ウイグルの人権弾圧に基づく制裁の開始

このように、香港の問題が激化している裏側で、もう一つ大きな動きがありました。

それは、ウイグル人権法に基づく制裁の開始、というものです。

基本的に、アメリカは、世界中で人権侵害を行った者に対して、グローバル・マグニツキー法という法律に基づき、大統領による制裁権限を与えています。

自由と人権を守る事。

それは、アメリカの正義であり、世界の警察であるアメリカの役割である、としているわけです。

そのグローバル・マグニツキー法において、作られる様々な法律。

それが、ウイグル人権法であったり、チベット人権法であったり、昨年12月に出来た香港人権法である、と言えるわけです。

そのウイグル人権法においては、その法律が出来てから、180日以内に、ウイグルの人権弾圧に関わった人物・団体のリストを作り、そしてその対象を入国拒否とし、アメリカ国内の資産を凍結すると共に、アメリカとの金融取引を禁止する。

というに、非常に厳しい条項が付いています。

これは、香港やチベットの人権法も同様です。

米国が作成する制裁リスト

現在、アメリカとしては、このリストというものを作っておりません。

現在、作成中であり、公開をしていないと言った方がよいのでしょうか。

そんな中、香港国家安全維持法が適用された7月1日。

アメリカのポンペオ国務長官は、キース・クラック国務次官が、世界中のビジネスユーザーに対して、レターを出したと発表しました。

このレターの内容ですが、国務省、財務省、総務省及び、国土安全保障省が共同で、ウイグルサプライビジネスチェーンアドバーザリーというものを行っている、というもので、ウイグルの人権弾圧に関わると、その企業はアメリカからの制裁を受ける。

同時に、世界的にその企業の名称が発表される事などにより、企業の運営に、大きなダメージを受けるであろう。

であるからして、そのような中国企業と取引をすべきではない。

即座に止めろ、というような警告文でもあったわけです。

ウイグルの現状を明確に説明すると共に、その状況において、あなた方アメリカ企業は、それでも取引を続けるのですか?

取引を続けるのであれば、人権侵害という事で、世界的に倫理的、そして経済的に国家からの制裁を受けますよ。

という、強い警告であったと言えるでしょう。

同時にそれは、株主に対しても発せられており、株主がそのような企業をきちっと監督し、同時に年金運用などにおいて、そのような企業と取引をしてはならない、としているわけです。

香港における人権弾圧に黙っていない米国

この問題ですが、現在、ウイグルに限定されていますが、当然、香港にも同様の規定が付けられるのは間違いないわけです。

このリストに、誰がどのような段階で、どういう風に入るのか、というのが大きな問題で、ウイグルの人権弾圧に関して言えば、習近平国家主席の関与も明確となっており、習近平国家主席そのものが、金融制裁の対象となる。

そして、アメリカ入国禁止など、ビザ停止の対象となり得る状況にあるわけです。

また、組織としても中国共産党。

また、中国人民軍というものも、制裁対象となり得る状況にあります。

アメリカの再々次第では、当然、それにより米中の分断は明確に進む事になり、これが確定した時、かつての米ソ冷戦時代のような、明確なデカップリングが起きるのでしょう。

日本企業も例外ではない

そしてこれは、日本企業も例外ではありません。

オーストラリアのシンクタンクのレポートによれば、日本企業が二次的、三次的な関係ではあるものの、そのようなウイグルの人権弾圧に関わっている企業に発注していた、などというレポートも出ております。

これに関して、日本企業の多くは、早急に確認する。

又は、当社は関係ない、と明言していますが、今後調査が進む過程で、日本企業も制裁対象となり兼ねません。

つまり、アメリカとしては、中国の人民軍が関与するような企業全てから、日本企業、海外企業を排除したい、という思惑があるわけで、これに関しては、早めの判断が重要になるんだと思われます。

 
 
 

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